「社会人におすすめの資格」とか「転職に有利な資格」とか調べてみると、
ほぼ確実に「FP(ファイナンシャルプランナー)」が紹介されていると思います。
別の記事で、「FPってなに?資格はどんな種類があるの?取得すると何に役立つの?」といったFP資格全般について紹介しました。
この記事では、証券会社人事部にて採用担当・資格取得担当をしていた私が、「FP技能試験3級」の試験概要を紹介します。
この記事を読むと、こんなことが分かります。
- 試験内容・出題形式
- 試験日程・試験時間
- 受検資格・申込方法
- 必要な勉強時間
もくじ
試験の運営組織は2つ
最初から運営組織って!
試験に関係あるん?
実は、FP技能検定に関しては、運営組織が2つあることが非常に重要なので、初めに紹介します。
FP技能検定は、「日本FP協会(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)」と「きんざい(金融財政事情研究会)」の2組織が運営しています。
ここでは「2つあるんだな~」と思っておいていただければOKです。
試験の内容と出題形式
FP3級には「学科試験」と「実技試験」が用意されていて、両方に合格する必要があります。
ちなみに、仮に片方のみ合格した場合は、一部合格者として、翌々年度末まで免除することができます。
先ほど「試験の運営組織が重要です」と書きましたが、その理由の1つに「実技試験の違い」があります。
詳しく説明していきます。
学科試験
日本FP協会ときんざいどちらで受検しても、学科試験は共通です。
試験範囲自体はFP2級・1級と同じですが、難易度が低くなっています。
60問の筆記試験(マークシート形式)です。
60点満点で36点以上で合格となります(正解率6割で合格)。
尚、2024年4月から、CBT方式(全国の会場で、オンラインで随時受検ができる)に変わります。
「CBT方式に慣れていない」、「問題がどう変わるか分からず不安」といった方は、2023年度のうちに受検しておくと良いでしょう。
ご参考としてFP3級のCBT化について、各社のリンクを貼っておきます。
実技試験
日本FP協会ときんざいで、実技試験の内容が異なります。
日本FP協会の実技試験
20問の筆記試験(マークシート形式)です。
100点満点で60点以上で合格となります(正解率6割で合格)
試験範囲は「資産設計提案業務」となります。
きんざいの実技試験
15問の筆記試験(マークシート形式)です。
50点満点で30点以上で合格となります(正解率6割で合格)
試験範囲は「個人資産相談業務」と「保険資産相談業務」のどちらか好きな方を選んで回答します。
日本FP協会ときんざいの実技試験についてまとめると以下です。
日本FP協会 | きんざい | |
問題数 | 20問 | 15問 |
合格点 | 60点 (100点満点) | 30点 (50点満点) |
試験 範囲 | 資産設計提案業務 | 以下のどちらかを選ぶ ・個人資産相談業務 ・保険資産相談業務 |
きんざいは試験範囲が2つに分かれているため、狭く深く。
反対に日本FP協会は広く浅く、というイメージです。
また、きんざいの試験の方が問題数が少ないため、ケアレスミスなどの影響が大きく出てしまいます。
出題範囲の詳細については、各社のホームページもあわせてご覧ください。
2023年度の試験日程・試験時間
FP3級は、年3回(5月、9月、1月)に実施されます。
上でも紹介しましたが、2024年4月からFP3級の試験は「CBT方式」に変わります。
これまでの形式(筆記での試験)は2024年1月の分が最後になるので、
CBT方式に慣れていない、不安だよ、という方は2023年度中に受検しておきましょう。
2023年度の試験日程と試験時間は以下です。
第1回:2023年5月28日(日)
受検申請期間:2023年3月17日(金)~2023年4月7日(金)
合格発表日:2023年7月4日(火)
法令基準日:2022年10月1日 ※この時点で既に施行されている法令が基準
学科試験時間:10:00~12:00(120分間)
実技試験時間:13:30~14:30(60分間)
第2回:2023年9月10日(日)
受検申請期間:2023年7月5日(水)~2023年7月25日(火)
合格発表日:2023年10月20日(金)
法令基準日:2023年4月1日
学科試験時間:10:00~12:00(120分間)
実技試験時間:13:30~14:30(60分間)
第3回:2024年1月28日(日)
受検申請期間:2023年11月14日(火)~2023年12月5日(火)
合格発表日:2024年3月8日(金)
法令基準日:2023年10月1日
学科試験時間:10:00~12:00(120分間)
実技試験時間:13:30~14:30(60分間)
受検資格
FP業務に従事している者または従事しようとしている者(基本的に誰でも受検できます!)
受検申し込み方法
日本FP協会も、きんざいも、受検申請方法は2種類あります。
インターネットでの申請と郵送での申請です。
各組織の受検申請ページへのリンクは以下です。
どちらで受検するかを決定してから、申し込みをしましょう。
受検手数料
学科も実技も、4,000円(両方受検したら8,000円)です。
日本FP協会もきんざいも料金は変わりません。
必要な勉強時間
最後に、必要な勉強時間について紹介しておきます。
一般的には100時間前後と言われていますが、
はっきり言って、どの程度まで知識を習得したいかによって変わってきます。
試験に合格できれば良いのであれば30時間もかかりません。
しっかり時間をかけて全体を網羅したいのであれば100時間以上かかります。
ここで一言!!
FP3級に時間を掛けるのであれば、早めにFP2級にチャレンジしたほうが良いと思います。
FP2級は、3級と比べると急に難しくなります💦
ですが、その分、転職時や社内で評価されやすいです。
以下、FP2級の詳細記事です。
まとめ
この記事では、FP技能検定3級の試験概要について、細かくご紹介しました。
また、必要な勉強時間についても簡単にふれましたが、
目的に応じた勉強法を別の記事で紹介予定です。
完成したらリンクを貼りますのでぜひ楽しみにお待ちください!!
以上です。