「FP(ファイナンシャルプランナー)に相談!」という言葉は、
テレビCMであったり、ネット広告であったり、様々な場面で目にするかと思います。
また、「転職に有利な資格」を調べてみると、FP資格(FP技能士1~3級、AFP、CFP)が紹介されることも多いです。
でも、FPってどんな資格なんだろう?良く分からないけどなんとなく難しそう・・・そう思ってはいませんか?
この記事では、人事部にて採用担当・資格取得担当を経験していた私が、FP資格試験について解説します。
この記事を読むと、こんなことが分かります。
- FPってそもそもなに?
- FP試験の内容とそれぞれの違い
- 何に役立つのか
もくじ
FP(ファイナンシャルプランナー)ってなに?
FPは、お金の面に関して、将来の目標達成をサポートする専門家です。
例えば、
「家族は4人。今の貯金は△△円で、毎月の収入は××円で、早期リタイアしたくて、別荘を買いたくて…」というような目標があった場合に、
今の資産をどのように運用したらよいのか、何歳まで働いていくら貯めれば良いのかなど、
人生目標を達成するための、金融面での計画を立てるお手伝いをします。
目標達成するために、年利何%で運用していくのか、そのためにはどのようなものに投資すべきなのかを考えたり、
さらにはお客様の投資の意向(安定志向なのかなど)にあわせた提案をする必要があるため、
幅広い金融知識が必要です。
FP資格試験の種類とそれぞれの違い
FPの資格には、大きく分けて2種類あります。
国家資格の「FP技能検定」と、
民間資格の「AFP・CFP」です。
それぞれの資格の立ち位置について、「日本FP協会」のホームページに、分かりやすい図があったので拝借しました。
(スマホだと見づらいかもしれません💦)
画像出典:日本FP協会ホームページ
【ワンポイント:日本FP協会とは】
フィナンシャルプランニングの重要性を広く普及するとともに、その担い手となるフィナンシャルプランナーを養成・認定している組織です。
民間資格の「AFP」と「CFP」を認定しています。
また、国家資格の「FP技能検定」の運営組織でもあります。(ややこしいですね💦)
各資格について詳しく説明します↓↓
FP技能検定(上図のオレンジ色のところ)
3級が初級レベルで1級が最上位の、3段階です。
各級に学科試験と実技試験が用意されています。
FP技能検定は、2つの組織が運営しています。(これもややこしいですね💦)
上にも名前をあげた「日本FP協会」と「きんざい」です。
どちらで受けるかによって、「実技試験」の内容が変わります(学科試験は同じです)。
ひとことで言うと「日本FP協会」の方が広く浅く、
「きんざい」の方が狭く深くです。
どちらで受けても資格に格差はありません。
受検料も同じです。
広く浅くが良いのか、狭く深くが良いのかで、どちらで受けるか決めれば良いと思います!
参考として、「日本FP協会」の方が合格率は高いです。
2級FP技能検定は、AFPと同程度(というか上図の通り、AFP認定は2級に合格することが条件になっています)、
1級FP技能検定は、CFPと同程度と言われています。
FP技能検定は1度取得してしまえば更新が不要(=永久!)です。
一方、後述のAFP・CFPは、資格取得後も継続更新が必要になります。
AFP(上図の青色のところ)
AFPは、「FP技能検定の2級」を取得することに加えて、AFPの認定研修を受講して修了することで、認定されます。
認定研修では「提案書作成」をするのですが、これが意外と大変。
研修で学んだ内容を基に、実際に自分で自由に提案書を作るので、より実践的な内容になっています。
また、AFP(CFPも)は2年更新です。
更新するためには、継続教育などを受講して、必要な単位を取得する必要があります。
FP技能士は更新が不要なので手軽ですが、AFPは更新のために継続的に学ぶ必要があるため、
知識が劣化していかず、より実践向きな資格と言えるでしょう。
CFP(上図の青色のところ)
CFPの試験科目は以下の6課目で、すべてに合格する必要があります。
- 金融資産運用設計
- 不動産運用設計
- ライフプランニング・リタイアメントプランニング
- リスクと保険
- タックスプランニング
- 相続・事業承継設計
3課目ずつ、2週間に分けて試験が実施されます。
1度に1課目でもいいし、6課目全て同時に受けてもOKです。
尚、この6課目はFP1級とほぼ同じですが、FP1級は1つの試験で受験する必要があるので、個人的にはCFPの方がラクかなと思います。
CFPに認定されるためには、6課目合格後に「CFPエントリー研修」を受講する必要があります。
以前は集合研修で実際に受講者同士でFP業務のロープレのようなことをしましたが、
現在はeラーニングのみとなりました。
6課目合格&エントリー研修合格した人の中で、
実務経験3年以上(もしくは代用の研修)があれば、CFPに認定されます。
受検条件とおすすめの取得順
FP技能検定・CFPには以下のような受検資格が定められています。
【受検資格】
FP3級 | FP業務に従事している者または従事しようとしている者 |
FP2級 | ①~③のいずれかに該当する者 ①日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者 ②3級FP技能検定の合格者か、金融渉外技能審査3級(旧審査試験)の合格者 ③FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者 |
FP1級 | 【学科試験】 ①・②のいずれか ①2級FP技能検定(もしくは金融渉外技能審査2級)合格者かつ、1年以上のFP業務実務経験 ②5年以上のFP業務実務経験 【実技試験】 ①~④のいずれか ①FP1級学科合格者 ②CFP認定者 ③CFP6課目合格者(認定前) ④「FP養成コース」修了者で1年以上のFP実務経験 |
CFP | AFP認定者 |
上記の受検資格を基に考えて、FP資格を取得する、おすすめ順は以下です。
取得するメリット
就職・転職に有利
FP資格は幅広い金融知識を学ぶため、金融機関(銀行、証券、保険会社など)で働く方に向いている資格です。
実際に私が勤務している証券会社でも、社員に対してFP資格取得を促進していますので、入社前に取得しておくと良いかもしれません。
FP2級以上(2級、1級、AFP、CFP)であれば、履歴書に記載してアピールすることができるでしょう。
尚、特に証券会社に転職したい場合におすすめの資格を、以下の記事にまとめています。
ぜひ参考にしてください。
日常生活に役立つ
ファイナンシャルプランニングの基礎知識を持っていることで、自身の家計管理や資産運用がより効率的に行えるようになります。
「FPに相談!」と、CMでよく聞くように、これからの時代は金銭面の管理は非常に重要です。
自分で自分の金銭管理ができれば、とても便利ではありませんか?
まとめ
この記事では、FP資格の種類と、それぞれの違い、おすすめの取得順などをご紹介しました。
転職に有利な資格であることはもちろん、自分の生活のためにも勉強しておいて損はないと思います。
別記事で、各資格の勉強方法を紹介しようと思います。
完成したらリンクを貼りますのでぜひ楽しみにお待ちください!!
以上です。
【追記】
2級FP・CFPの勉強方法を作成しました!
それぞれ、よく聞く平均勉強時間よりも大幅に少ない時間で合格しています。
ぜひ参考にしてください。